企画展開催スケジュール
2014年11月21日(金)-11月29日(土) 遊馬賢一展
2014-09-25
遊馬 賢一 展 KENICHI ASUMA
-「もう一歩先を」求めて-
11月21日(金)-11月29日(土)
「もう一歩先を」求めて―遊馬賢一展によせる
取材中、何度か「もう一歩先を」「この奥に何か・・・」という言葉が聞かれた。穏やかで明るい画風の裏に、飽くなき探究心が背骨となって蟠踞しているのだ。かなりの一徹者である。自然と真摯に向かい合い、それを一期一会と心得て、見えるがままの自然から何を感じるのか、何が自分の美感に語りかけてくるのか、その瞬時を水彩であれ油彩であれ掴みとり、時が経て十分に醸造されて自分の感性と、そして大事なことは理性が納得できる色と形に昇華して表現する。「見て、感じ、表現する」ことは画家にとって当たり前のことではあるけれど、風景に対峙するたびに当たり前の原点に立ちかえっていることで、遊馬さんの作品が、見る者にその場に立って眺めているような臨場感をもたらせるのであろう。感性と理性のバランスが、作りものめいて見えず、自然に感入する感性と造形・構成する理性の融合・昇華が自然(対象)のリアリティを滲み出させてくるのだ。
《サントリーニ島》は石の街である。空や光の様子から秋であろう。色彩画家と称される画家にしては色彩が乏しいと一見思われるかも知れない。しかし良く見て欲しい。櫛比する家々の白、グレーからベージュの色のニュアンスの豊かさを、そして点綴された赤、青、セピアが基調となる色の豊かさを強め、緑の木立がアクセントとなる。抑制された豊潤さ、とでも言えようか。
《サントリーニ島》は石の街である。空や光の様子から秋であろう。色彩画家と称される画家にしては色彩が乏しいと一見思われるかも知れない。しかし良く見て欲しい。櫛比する家々の白、グレーからベージュの色のニュアンスの豊かさを、そして点綴された赤、青、セピアが基調となる色の豊かさを強め、緑の木立がアクセントとなる。抑制された豊潤さ、とでも言えようか。
中野 中(美術評論家)
略歴
1950/埼玉県生。75/愛知芸大(鬼頭鍋三郎教室)卒。79~84/名爽会展(名古屋画廊)。81・83/セントラル絵画大賞展(セントラル美術館/銀座)。87~2012/個展12回(ギャラリー和田/銀座)。89/東海記念病院壁画制作(春日井市)。90~09/個展6回(名古屋画廊)。94~96/和の会展招待出品(和光/銀座)。96~10/光の会展(和光/銀座)。98~/笠の会展(松坂屋/名古屋)。07~/立軌展。
現在 立軌会同人。
1950/埼玉県生。75/愛知芸大(鬼頭鍋三郎教室)卒。79~84/名爽会展(名古屋画廊)。81・83/セントラル絵画大賞展(セントラル美術館/銀座)。87~2012/個展12回(ギャラリー和田/銀座)。89/東海記念病院壁画制作(春日井市)。90~09/個展6回(名古屋画廊)。94~96/和の会展招待出品(和光/銀座)。96~10/光の会展(和光/銀座)。98~/笠の会展(松坂屋/名古屋)。07~/立軌展。
現在 立軌会同人。