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企画展開催スケジュール

2015年3月26日(木)-4月4日(土) 元永定正と「具体」小品展
2015-03-20
《作品》1962年作油性合成樹脂エナメル・小石、キャンバス 33.4*24.2㎝
《作品》1962年作33.4*24.2㎝
Living with Contemporary Art -No.18
元永定正と「具体」小品展
-併催:戦後日本の現代美術-
3月26日(木)-4月4日(土)

具体時代の元永定正
 近年、国内外で前衛芸術集団「具体美術協会」(1954~1972)が注目を集めている。元永定正は1955年から1971年まで具体の主要メンバーとして活躍した。具体時代の元永は、ユーモラスな形が登場する抽象作品から出発し、50年代終り頃から1966年に渡米するまでの間、主に絵具流しの作品を発表した。ペンキ、エナメル塗料、油絵具などを傾斜させた画面に流す鮮烈な色調の作品は、彼の評価を確固たるものとした。
 絵具流しの作品は、重力のはたらきにまかせて制作されたと考えられがちだ。しかし、それは誤解である。元永は完成イメージをねってから制作にあたっていた。時に予想しない結果が生まれることもある。それが意に添わない場合、元永は何度もやり直したという。 
 大らかでユーモア豊かな元永が制作の苦心を口にすることはなかった。しかし、作品のこと、制作のことを彼は常に考えていた。絵具流しの作品も、そうした真摯な姿勢に裏づけられている。それゆえに、時代を越えて私たちを魅了しつづけるのである。 
毛利伊知郎(三重県立美術館館長)
 
略歴
1922/三重県生。55/具体美術協会会員(71退会)。64・66/現代日本美術展〈優秀賞〉。71/現代日本美術展〈京都国立近代美術館賞〉。83/第15回日本芸術大賞、第4回ソウル国際版画ビエンナーレ〈グランプリ〉。88/フランス政府より芸術文芸シュヴァリエ賞受賞。91・2009/元永定正展(三重県立美術館)。11/逝去(88歳)。
 
 
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