企画展開催スケジュール
2015年6月22日(月)-6月27日(土)画業60周年 浪打栄光展
2015-05-15
画業60周年 浪打 栄光 展 EIKOU NAMIUCHI
-人柄の底に秘めた類無い人間愛-
6月22日(月)-6月27日(土)
浪打栄光さんの個展に寄せて
浪打さんとの交友はもう40年近い。自宅が近く、近所のお寿司屋さんでの出会いが最初。私とはほぼ同年代、その控え目で飾らない人柄の底に秘めた類無い人間愛と行動力にすっかり惹かれてしまった。
画風も人柄そのもの、70年代の世界を巡るスケッチ旅行― 特に当時でも命がけだったペルーやボリヴィアのひとり旅の作品からはもの悲しいケーナの響きや現地の民の汗の臭いが滲み出ている。恩師・鬼頭鍋三郎先生もこの感性を絶賛されているが、私は嘗て“貴方はペルー版の北川民次さんだ”と評した時の「いやいや」と照れて居られた顔が忘れられない。今では彼の足跡は危険でとても行けない処ばかりである。
その好漢が今、八十路に入り悪疾に侵され重篤の日々。この文を依頼され、大好きな画集『Andes Solo』をしみじみ眺めている。6月22日は私の誕生日、38年前の寿司屋の出会いが6月22日、そしてこの恐らくは最後の個展のオープンが6月22日、単なる偶然にせよ、“何たる奇縁”と内心、私共の絆の深さに驚きと感動を禁じ得ない。この企画を提案して頂いた名古屋画廊・中山真一社長に満腔の謝意を捧げたい。
画風も人柄そのもの、70年代の世界を巡るスケッチ旅行― 特に当時でも命がけだったペルーやボリヴィアのひとり旅の作品からはもの悲しいケーナの響きや現地の民の汗の臭いが滲み出ている。恩師・鬼頭鍋三郎先生もこの感性を絶賛されているが、私は嘗て“貴方はペルー版の北川民次さんだ”と評した時の「いやいや」と照れて居られた顔が忘れられない。今では彼の足跡は危険でとても行けない処ばかりである。
その好漢が今、八十路に入り悪疾に侵され重篤の日々。この文を依頼され、大好きな画集『Andes Solo』をしみじみ眺めている。6月22日は私の誕生日、38年前の寿司屋の出会いが6月22日、そしてこの恐らくは最後の個展のオープンが6月22日、単なる偶然にせよ、“何たる奇縁”と内心、私共の絆の深さに驚きと感動を禁じ得ない。この企画を提案して頂いた名古屋画廊・中山真一社長に満腔の謝意を捧げたい。
小野茂勝(元・愛知トヨタ自動車株式会社副社長)
略歴
1932/名古屋市生。47/鬼頭鍋三郎に師事。75~15/名古屋画廊個展(10回)。76/安井賞候補展、第8回日展〈特選〉。77/光風会会員、現代日本美術選抜展(文化庁主催)。78/ペルー初取材、愛知県美術館買上。79/スケッチ画集『Andes Solo』刊行。89/日本人移住90周年記念個展(ペルー国立美術館)、名古屋デザイン博「名古屋百景展」。90/「ペルーに魅せられた日本人画家展」(大阪花博)、日墨水彩展(メキシコシティー)。95/「ラテンアメリカの音楽と楽器展」(国立民族学博物館)。98/個展(銀座ギャラリー惣)。現在 無所属。