企画展開催スケジュール
2016年4月1日(金)-4月9日(土)髙梨芳実展
2016-03-31
髙梨 芳実 展 YOSHIMI TAKANASHI
-“厳しき美の求道者”-
4月1日(金)-4月9日(土)
レセプション:初日5:30p.m.~7:00p.m.
皆様のご来駕をお待ち申し上げます。
皆様のご来駕をお待ち申し上げます。
ギャラリートーク4月1日(金)2日(土)8日(金)9日(土)各15時より
髙梨芳実さんの個展に寄せて
髙梨さんは還暦を過ぎたばかりだが、今や画壇をリードする逸材、私が最も敬愛する画家。その作品には人の心を捉える魔力があるし、常に“厳しい美の求道者”であり続ける。
25年前に名古屋画廊の名爽会展で、当時は未だ新進であった彼の小品《菜の花》にひと目惚れしたのが始まり。兎に角、彼の描く花と人物は出色で、その後2001年から2年連続の日展特選、2003年には白日会展で〈内閣総理大臣賞〉〈伊藤清永賞〉のダブル受賞と大躍進! 私の眼に狂いなしと快哉を叫んだのも懐かしい思い出である。
彼の人物画には鋭い眼力で心の内面まで抉り出す凄さがある。地元三島で数百人の肖像を地道に描いた“150枚の肖像画展”などで培われたのだろう。私も古稀の記念にと自分の肖像を依頼した時に、心の中まで凝視される様な、一種の戦きを禁じ得なかった。
今回この小文を依頼されて、久し振りに彼の《菜の花》を飾った。五分咲きの菜の花が灰色の鉢から顔を覗かせて「やあ元気かい?」と語りかけて来る。更に何より嬉しいのは、ここ10年程、ダブル受賞の重圧からでもあろう髙梨さんが体調を損ねて雌伏を余儀なくされていたのが、昨年の髙島屋個展辺りから再起、堂々たる「白い百合」やお得意の女性像が蘇って来たことである。これこそ健康回復と新しい活路の証し。是非皆さんにも今後の彼の画業にご期待頂きたいと念じて止まない。
髙梨さんは還暦を過ぎたばかりだが、今や画壇をリードする逸材、私が最も敬愛する画家。その作品には人の心を捉える魔力があるし、常に“厳しい美の求道者”であり続ける。
25年前に名古屋画廊の名爽会展で、当時は未だ新進であった彼の小品《菜の花》にひと目惚れしたのが始まり。兎に角、彼の描く花と人物は出色で、その後2001年から2年連続の日展特選、2003年には白日会展で〈内閣総理大臣賞〉〈伊藤清永賞〉のダブル受賞と大躍進! 私の眼に狂いなしと快哉を叫んだのも懐かしい思い出である。
彼の人物画には鋭い眼力で心の内面まで抉り出す凄さがある。地元三島で数百人の肖像を地道に描いた“150枚の肖像画展”などで培われたのだろう。私も古稀の記念にと自分の肖像を依頼した時に、心の中まで凝視される様な、一種の戦きを禁じ得なかった。
今回この小文を依頼されて、久し振りに彼の《菜の花》を飾った。五分咲きの菜の花が灰色の鉢から顔を覗かせて「やあ元気かい?」と語りかけて来る。更に何より嬉しいのは、ここ10年程、ダブル受賞の重圧からでもあろう髙梨さんが体調を損ねて雌伏を余儀なくされていたのが、昨年の髙島屋個展辺りから再起、堂々たる「白い百合」やお得意の女性像が蘇って来たことである。これこそ健康回復と新しい活路の証し。是非皆さんにも今後の彼の画業にご期待頂きたいと念じて止まない。
小野茂勝(元・愛知トヨタ自動車株式会社副社長)
略歴
1954/北海道生。78/阿佐ヶ谷美術専門学校絵画科卒。85~89/名爽会展(名古屋画廊)。90/セントラル絵画大賞展。95~/名古屋画廊個展(6回)。97/白日会展〈文部大臣奨励賞〉、参議院五十周年記念式典図制作。01・02/日展〈特選〉。02・03/文化庁現代美術選抜展。03/白日会展〈内閣総理大臣賞・第1回伊藤清永賞〉。15/日中文化交流(上海.北京等)。現在・白日会常任委員、日展会員。