企画展開催スケジュール
11月8日[金]-22日[金]生誕110年 浅野 弥衛 展 ―没後にも脈動を続ける作家の心と手―
生誕110年
浅野 弥衛 展
YAE ASANO
―没後にも脈動を続ける作家の心と手―
11月8日[金]-22日[金]’24
11:00a.m.-6:00p.m. 日・祝休廊
(土曜日 12:00p.m.-5:00p.m.)
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■没後にも脈動を続ける作家の心と手
―生誕110年浅野弥衛展に 馬場駿吉
このほど生誕110年を記念する浅野弥衛展が名古屋画廊で開催されることになった。第二次世界大戦後、抽象画家として名を馳せ1996年、81歳の生涯に多くの作品を遺して世を去った弥衛さん―その自由無礙な作品そのままの人柄を直接感じさせてもらった体験を持つ者にとって、110年という時間もまだつい先ほどのことのように感じられてしまう。
本展を企画された名古屋画廊は、先代の起業者・中山一男氏が早々と弥衛さんの一途で純粋な革新性と、らいらくな人柄に魅せられ厚い支援を始めたと伝聞する。それが子息の現画廊主・真一氏に受け継がれて、これまでに度重なる個展とテーマに従った作品展示の多さは同画廊で群を抜く作家となっている。生誕100年の2014年には三重県立美術館を始めとし、生前に所縁のあった多くの美術館や画廊で画業を回顧する個展や展示がなされ、私共が刊行を続けている芸術批評誌『REAR』の第33号で「弥衛さん」の特集を組み、多くの美術関係者から寄稿をいただいた。そこに当画廊主 中山真一さんの一文があり、現在も使用されている名古屋画廊のロゴマーク(ロウソク)は弥衛さんの手になるものとの記述があり、そうなれば、弥衛さんの珍しい具像図形であることになり興味深い。それはともかく、没後もなお画面に続く脈動を楽しみたい。 (美術評論家)
このほど生誕110年を記念する浅野弥衛展が名古屋画廊で開催されることになった。第二次世界大戦後、抽象画家として名を馳せ1996年、81歳の生涯に多くの作品を遺して世を去った弥衛さん―その自由無礙な作品そのままの人柄を直接感じさせてもらった体験を持つ者にとって、110年という時間もまだつい先ほどのことのように感じられてしまう。
本展を企画された名古屋画廊は、先代の起業者・中山一男氏が早々と弥衛さんの一途で純粋な革新性と、らいらくな人柄に魅せられ厚い支援を始めたと伝聞する。それが子息の現画廊主・真一氏に受け継がれて、これまでに度重なる個展とテーマに従った作品展示の多さは同画廊で群を抜く作家となっている。生誕100年の2014年には三重県立美術館を始めとし、生前に所縁のあった多くの美術館や画廊で画業を回顧する個展や展示がなされ、私共が刊行を続けている芸術批評誌『REAR』の第33号で「弥衛さん」の特集を組み、多くの美術関係者から寄稿をいただいた。そこに当画廊主 中山真一さんの一文があり、現在も使用されている名古屋画廊のロゴマーク(ロウソク)は弥衛さんの手になるものとの記述があり、そうなれば、弥衛さんの珍しい具像図形であることになり興味深い。それはともかく、没後もなお画面に続く脈動を楽しみたい。 (美術評論家)
■略歴:1914(大正3)/三重県鈴鹿市生。42/第6回美術創作家協会展(自由美術家協会展)入選。45/3度目の応召から復員。54/美術文化協会会員(63/退会)。61~72/名古屋画廊個展(12回)。62/第13回秀作美術展(朝日新聞社、日本橋三越)。68/THE EXIHBITION OF JAPANESE ARTISTS DRAWING(ロサンゼルス)。74~92/桜画廊個展(15回)。79/アメリカの劇作家エドワード・オールビーが鈴鹿に浅野を訪ねる。82/現代美術の展望展(富山県立近代美術館)。85/名古屋市芸術特賞。86/現代の白と黒(埼玉県立近代美術館)。87~90/愛知県立芸術大学客員教授。92/名古屋画廊創業50周年記念現代の洋画展。96/浅野弥衛展(三重県立美術館)。逝去(享年満81歳)。