企画展開催スケジュール
2011年11月11日(金)-19日(土)田口 貴久 展
2011-04-01
田口 貴久 展 YOSHIHISA TAGUCHI
-感覚の純度が放つ輝き-
11月11日(金)-11月19日(土)
田口貴久さんの個展に寄せて
私は古くからの友人として、40年近く田口さんの制作を見続けてまいりました。
初めての出合いは、十代のまだ画学生の頃であり、彼も大きな目をきらきらと輝かせた青年でした。そしてその時にアトリエで見せられたセザンヌばりの自画像の印象は、今も忘れる事が出来ません。透明感のある色調で彩られた生き生きとした作品の中の彼は、少し気取ったポーズでこちらを睨み返しており、その眼差しには老成したものを感じました。
作品の持つ魅力は、描いた画家の人間としての魅力に繫がる事は云うまでありません。
田口さんが物事に対峙した時、それを徹底的に分析して解体を繰り返し、自分の身の一部にしようする執拗なまでの集中力は非凡であり、その本質に迫ろうとする姿勢は、彼の制作に対する態度そのものであると思えます。作品と向き合い、曖昧な感情を排除し画面上で感覚の純度を高めていく作業は、神経を削る仕事ではありますが、感覚によって磨き上げられた作品が放つ輝きには、他では得る事の出来ない魅力を湛えます。これからの田口さんの制作において、一点でも多くのそのような光ある作品が生まれる事を願うばかりです。
初めての出合いは、十代のまだ画学生の頃であり、彼も大きな目をきらきらと輝かせた青年でした。そしてその時にアトリエで見せられたセザンヌばりの自画像の印象は、今も忘れる事が出来ません。透明感のある色調で彩られた生き生きとした作品の中の彼は、少し気取ったポーズでこちらを睨み返しており、その眼差しには老成したものを感じました。
作品の持つ魅力は、描いた画家の人間としての魅力に繫がる事は云うまでありません。
田口さんが物事に対峙した時、それを徹底的に分析して解体を繰り返し、自分の身の一部にしようする執拗なまでの集中力は非凡であり、その本質に迫ろうとする姿勢は、彼の制作に対する態度そのものであると思えます。作品と向き合い、曖昧な感情を排除し画面上で感覚の純度を高めていく作業は、神経を削る仕事ではありますが、感覚によって磨き上げられた作品が放つ輝きには、他では得る事の出来ない魅力を湛えます。これからの田口さんの制作において、一点でも多くのそのような光ある作品が生まれる事を願うばかりです。
杉浦 尚史(名古屋芸術大学教授)
略歴
1953/愛知県豊川市生。 76/名古屋芸術大学卒。 78/愛知県立芸術大学院修了。 83~95/アッサイ21展(愛知県美術館等)。85~92/名爽会展(名古屋画廊。 86/ジャパン絵画大賞展(佳作)。 91~93/ボ・タン展。 93・98・00・04・08・11/個展(名古屋画廊)。 93~07/個展(銀座 ギャラリー和田)。 94~95/滞仏。 00~02/和の会招待出品(銀座 和光)。 04/田口貴久展(網走市立美術館) 07~/笠の会(松阪屋)
現在 立軌会同人、名古屋芸術大学教授
現在 立軌会同人、名古屋芸術大学教授